令和元年第2回定例会代表質問

掲載日:2019.06.06

1 きれいなまち渋谷区について

(1)路上喫煙禁止の推進

 「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」の改正にともない、区内全域の公共の場所等について全面禁煙とすることが決まりました。しかしながら、現状は渋谷駅、原宿駅、恵比寿駅などの周辺には、多くの指定喫煙所が残っており、その多くは、指定喫煙所に、灰皿を置いてあるだけというのが現状です。指定喫煙所では、喫煙者の方が、灰皿を中心にして、歩道に大きく広がってタバコを吸っています。

 健康増進法の一部を改正する法律では、望まない受動喫煙をなくすこと、子ども・患者など受動喫煙による健康への影響が大きいことを考慮して、受動喫煙対策を一層徹底することが求められています。また、東京都が制定した東京都受動喫煙防止条例は、受動喫煙による都民の健康への悪影響を未然に防止することを目的としています。厚生労働省の報告書の中には、日本では、受動喫煙による年間死亡者数は、推定約1万5000人とされており、肺がん、脳卒中のリスクは1.3倍に上がり、乳児性突然死症候群のリスクは4.7倍に上がると報告されています。

 東京オリンピックの会場も、加熱式たばこも含め、完全禁煙になることが発表されており、また練習会場、スポンサーによる展示スペースなどでも禁煙となっています。  これらのことを踏まえて、渋谷区内に残っている指定喫煙所のしっかりとした分煙対策を行うべきではないでしょうか。今定例会の補正予算にコンテナ型の喫煙所設置の予算が計上されています。本来であれば、「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」の改正とともに、全ての指定喫煙所を煙の出ないものにすることが望ましいですが、指定喫煙所を残すのであれば、コンテナ型の喫煙所へと早急な移行をお願いしたいです。区長の見解をお伺いします。


(2)ねずみ対策

 東京都では「東京都ねずみ防除指針」を策定しており、市区町村に対してねずみ対策のガイドラインとして活用するにように求めているものです。まず、防除とは、ねずみの「発生及び侵入の防止」と「駆除」という意味です。

ねずみが引き起こす被害は、衛生上の被害として、ねずみ由来の感染症があげられます。都市機能を阻害する被害としては、電線ケーブルやガス管をかじることによる停電や火災、爆発事故、それに伴うシステムダウンや交通機能の停止などがあげられます。

 大阪府枚方市では、ねずみにコンセントがかじられ、ぼやが出た事例が消防組合の報告でありました。また、ねずみに光通信ケーブルがかじられ電話が不通になった事例もあります。

 渋谷区の対策として、現状、町会や商店会などにねずみ取り用の粘着シートの配布と殺鼠剤の配布を行っております。しかし、渋谷区が今年度、配る予定になっている2種類の殺鼠剤のうち90%を占める殺鼠剤は、スーパーラットと呼ばれる近年増加しているねずみには効果がないとされています。スーパーラットとは、東京都に生息しているねずみの9割といわれるクマネズミのうち、殺鼠剤に対して耐性ができたねずみのことを言います。このスーパーラットの割合を調査したところ、新宿では約80%がスーパーラットという調査結果も出ています。

 飲食店等では、定期的に、害虫駆除業者をいれ、ねずみ対策をしていますが、費用も高額になるため行いたくても行えない企業が多数あるのが現状です。

東京都北区では、建物の解体工事に伴って生ずる近隣紛争を未然に防止するために「東京都北区建築物の解体工事計画の事前周知に関する指導要綱」の中で、ねずみ等防除の衛生対策を行うことを盛り込んでいます。要綱の中で、解体工事の事前にねずみの生息状況を調査し、生息が確認されたときは、駆除することを規定してあります。

 東京都中央区では、2019年度からねずみ駆除に対する補助制度をはじめました。補助の対象となるのは、区内の町会・自治会・商店会などで、ねずみ駆除のための物品購入費や業者への委託費などの三分の二を補助します。ねずみは繁殖力が高く、面的、広域的に駆除に取り組むことが有効で、ねずみ駆除には多くの団体の協力が不可欠です。

 ねずみ対策のパンフレットを作成し、ねずみ駆除のポイントをまとめ、町会や商店街に配布し、対策をとることはいかがでしょうか。また、東京都中央区同様に専門業者による駆除に対して、補助金を出すこと、そして、東京都北区同様に建物の解体の際には、必ずねずみの駆除を行うよう、指導を行っていくことはいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(3)落書き消しについて

 現在、渋谷駅周辺には多くの落書きがあります。その大部分は、無断で書かれた違法なものです。「きれいなまち渋谷をつくる条例」の第十四条には、土地・建物の所有者または管理者が落書きに対して、落書きが放置されているため地域の美観を著しく損なう状態にあるときは、落書きを消去し、原状回復を図るとともに、良好な状況の維持に努めなくてはならないとしています。この条例では、落書きを消す主体は、土地・建物の所有者または管理人となっています。このことからも渋谷区として現在の渋谷駅周辺の落書きの実態、現状を把握していますでしょうか。

 現在、渋谷区では、町会単位で定期的に落書き消しを行っている地域もありますが、落書きは、消しては書かれ、書かれは決してのイタチごっこが続いてしまう現状があります。しかし、景観の悪化は、治安の悪化にもつながります。アメリカのニューヨークでは、地下鉄の落書き撲滅キャンペーンを展開したところ、治安の改善につながったという報告もあります。現在、活動している団体には、しっかりとしたこれまで以上の補助を、また区として、たびたび書かれるところには、東京都港区で行っているように、防犯カメラの無償での貸し出しを行うのはいかがでしょうか。さらに、落書きを消した所には、落書きを消したというシール等を作り、掲示していくのはいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。




2 だれもが暮らしやすい渋谷区について

(1)安全な遊具があるインクルーシブな公園への改修について

 区内の公園を、障がいのある子どもも、ない子どもも、一緒になって安全に遊べる遊具を設置してあるインクルーシブな公園へ改修することを提案します。具体的としましては、車いすに乗ったまま遊べる大型遊具や、体を支える力が弱い子が乗れるブランコなどの設置や、遊具の下に衝撃を和らげるクッション性のある舗装を行うこと、休憩所には車いすで利用できるテーブルを用意し、日光に弱い子に向けて日よけを用意するなど様々あります。ちがいをちからに変える街、渋谷。それぞれの個性を持った子どもたちがみんないっしょになって遊べる街、渋谷。そのためにもインクルーシブな公園の整備を押し進めて頂きたいと考えますが、いかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(2)障がい者の方が利用しやすいスポーツ施設について

 障がい者の方も利用できるスポーツ施設について、車いすからトレーニングマシーンに乗り移って運動するためには、専門のトレーナーや介助者が同伴する必要があるのが今までの現状です。しかしながら、現在は、車いすに乗ったままトレーニングできるトレーニングマシーン等が増えてきています。このような、障がい者の方が使いやすいトレーニングマシーンを導入することにより、障がい者の方が、自分のタイミングで運動ができ、体力・自信をつけることができれば、社会進出する足掛かりになるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(3)渋谷駅周辺小規模施設のバリアフリー化の助成について

 2006年12月に「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」いわゆるバリアフリー法が施行されました。この法律により、駅を中心とした地区や公共施設等が集まる地区において、重点的かつ一体的なバリアフリー化を推進するため、区市町村が一定の地区、重点地区を定め、その地区のバリアフリー化の事業を推進に関する計画(バリアフリー基本構想)を策定することできるようになりました。また2016年4月に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」、障害者差別解消法では、社会的障壁を取り除くために、必要かつ合理的な配慮を行うことや、配慮を行うための環境整備として、バリアフリー化の実施に努めることが求められています。

 渋谷区では、道路、公園、公共的な建築物等を整備する際、東京都福祉のまちづくり条例に則り、バリアフリーに配慮したまちづくりを進めてきた中、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、より一層の充実したバリアフリー化の実現に向け、2018年3月に「渋谷駅周辺地区バリアフリー基本構想」を策定しています。

 本年度の事業計画にある、渋谷駅周辺小規模施設に対するバリアフリー化推進助成について、予算が250万円となっており、渋谷区が整備費用の二分の一を助成するもので、上限金額50万円が3回、100万が1回となっています。この事業に関して、先日担当の課にお聞きしたところ、まだ告知方法等や、対象になる店舗の規模なども、検討中とのことでした。この事業の事業目的に2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けておもてなしの向上とあります。オリンピック、パラリンピックの事前合宿も早いところでは年明けからはじまる国もあります。早急に内容を決め、告知をしていかなければ、工事も間に合わなくなってしまいますが、計画はどうのようになっていますでしょうか。

 また、助成の対象が4件と少ないところも申請する側からすると、二の足を踏む一つの要因となってしまうのではないかと考えます。今後の事業拡大のお考えはありますでしょうか。さらに、バリアフリー工事をするには、お店をお休みしなくてはならない場合もあります。この助成のほかに、簡易設備の設置、車いすの方などのための簡易スロープの購入などに対して、この助成金とは違う、小規模の補助金を行う考えはありますでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(4)緊急ネット通報システムについて

 東京消防庁が運用している、聴覚や言語機能などに障がいがある人向けにスマートフォンやタブレットからインターネットを通して119番を通報する緊急ネット通報というシステムがあります。この通報システムを広報に載せるなどして、渋谷区として啓発活動を行うことはいかかでしょうか。

 これまで、聴覚や言語機能に障がいのある方は、ファックスやメールで119番通報を行うしか方法がありませんでした。しかし、いざ火事になったとき、落ち着いてFAXを送れるでしょうか。そこで、このスマートフォンやタブレットから119番を通報できる緊急ネット通報システムが活躍します。このシステムは事前登録が必要です。システムの利用者は、事前に自宅やよく行く場所などを登録します。そして、いざ火事となった時に、スマートフォンやタブレットからアプリを起動して、専用ページにアクセスして、通報ボタンで「救急」か「火事」、「自宅」か「外出先」などを選ぶことで、音声に頼らず通報ができるシステムです。外出先の場合は、GPSから取得した位置情報から地図が画面上に表示され、通報者の現在位置を特定することができます。このシステムがあることで、聴覚や言語機能に障がいのある方でもスムーズに119番通報することができます。現在、東京消防庁に確認したところ、まだ約900人の登録しかないとのことでした。愛知県名古屋市などでは、市をあげて、啓発活動を行っています。渋谷区もこのシステムの啓発を行うのはいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(5)LINEでの住民票申請について

 住民票のデジタル申請について伺います。現在、渋谷区では、長期計画にもうたっているようにICTの活用により電子申請及び業務効率化をはかることを掲げています。そこで、区民の方からの申請が最も多い住民票の申請手続きを、スマートフォンから申請できるシステムの運用を始めるのはいかがでしょうか。千葉県市川市ではLINEと連携をし、自身のスマートフォンのLINEアプリで必要事項を入力し、カメラで本人確認書類を撮影した上で、電子マネーで決済を行うことで、後日住民票が自宅に郵送される仕組みを導入しています。このシステムを導入することによって、自宅などにいながら手軽に住民票を申請・取得することが出来るようになります。このシステムの導入について、区長の見解をお伺いします。


(6)LGBTカップル職員に休暇規定について

 現状、渋谷区では、結婚時や配偶者の死亡時に取得できる慶弔休暇などを、同性カップルの職員には認めていません。同性カップルでも慶弔休暇や介護休暇をとれるように規則の改正をするのはいかがでしょうか。千葉県千葉市では、LGBTの職員が同性のパートナーと同居している場合、法律上の結婚(法律婚)や事実婚のカップルに認めているのと同じ休暇制度を利用できるよう、就業規則を改正すると発表しています。また、千葉市では、結婚休暇に当たる「パートナー休暇」の他、パートナーやその親族の介護のための休暇を付与するとのことです。

 渋谷区は、全国に先駆け、長谷部区長のもと同性パートナーシップ制度を導入しています。その点からも休暇等についての規定の運用変更を提案します。区長の見解をお伺いします。


(7)公用車へのドライブレコーダー設置について

 世間では、あおり運転等の危険運転行為に対してしっかりと記録を残すという部分でも、ドライブレコーダーは大きな効果を発揮しています。また安全運転に対する職員の意識の向上にもつながります。ドライブレコーダーですが、確認したところ、現在区の総務部が所有している全12台にはついていないとのことでした。この総務部の所有している12台には区長車、議長車も含まれます。区長、議長に何かあっても困りますし、運転する職員の安心安全のため、また万が一、事故が起こった場合は、その責任の所在が明確にもなりますので、区所有の公用車にドライブレコーダーを設置してはいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。




3 福祉政策について

(1)認知症検査に助成金について

 日本では、総人口に占める65歳以上の人数が2018年9月現在で、約3600万人となっています。総人口に占める割合は28.1%と年々増えており、2025年には、30%を超えると予想されています。その中で認知症の患者数も増えており、2020年には約600万人、2040年には約800万人になるという推計があります。

 認知症は、早期の発見、治療により、進行を遅らせることができます。しかし、いまだ認知症の発症原因はつきとめられておらず、認知症を治癒させる薬は開発されていません。東京都は、70歳以上の都民に対して、認知症検診の全額補助に乗り出すことを決めていますが、2019年度予算では、4自治体を先行に始めるとのことです。東京都に確認したところ、まだその選定には入っていないとのことでしたので、ぜひ渋谷区として東京都に要望し、いち早く認知症検査の助成をお願いしたいと思います。また、認知症は高齢者だけの病気ではありません。東京都の認知症検査の助成金は、70歳以上を対象にしておりますが、70歳未満にも、区として、検診費の助成を行うのはいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(2)認知症行方不明者発見アプリの活用について

 警察庁の発表によりますと2017年の認知症による行方不明者数は約1万6000人でした。この数は、統計を取り始めた2012年以降で、5年連続最多を更新しています。その中で、不幸なことに亡くなってしまった方が470人もいます。昨年、渋谷区でも認知症の方で、行方不明になった方がいました。そちらの方は、無事発見されたとのことでした。そのような、認知症行方不明者を早期に発見するためにも、認知症行方不明者発見アプリを活用し、認知症行方不明者の早期発見につなげる事業を提案します。登録された認知症患者が行方不明になった場合、行方不明になった認知症の方の家族が捜索願を出します。そうすると、アプリ登録者に通知がいき、アプリ内の地図に発生位置を明示し、チャットを行う機能もあり、進捗状況など、行方不明者の情報をリアルタイムで共有できるシステムです。このシステムは、認知症の人や家族を支援する民間団体「全国キャラバン・メイト連絡協議会」と民間企業が共同開発したもので、すでに、岐阜県大垣市などでは導入をされています。登録の対象は、過去に行方不明になり、警察の保護歴があるなどの高齢者が対象となります。

 また、お隣の中野区では、徘徊高齢者探索サービスを行っています。認知症による徘徊行動のある高齢者を介護している方が対象で、GPS、位置情報サービスを活用し介護者に電話やインターネットで高齢者の現在位置を知らせてくれるシステムです。65歳以上の方が対象で、月額600円で利用ができます。

 また、中野区では、認知症事故の保険導入もはじめました。認知症患者の徘徊などによって引き起こされた事故の被害者や本人を救済するものです。以前、同じ質問がありましたが、その際、区長はまだ導入事例が少ないので、今後の研究課題にとのお話でした。

 平成19年には、愛知県で高齢者が徘徊中に電車に轢かれるという事故がありました。その際、鉄道会社から莫大な損害賠償を請求されるケースという事案がありました。この中野区加入の保険では、1人年間2000円ほどの保険料で、鉄道事故などで最大3億円、本人死亡などで最大50万円を保証する保険に区として加入をするというものです。40歳以上で認知症と診断された区民が対象で、31年度内に100人の申し込みを受け付け、今後も人数を増やす予定とのことです。渋谷区には、JR、小田急、京王線の路線には、多くの踏切があります。その点を考えても、この愛知県で起こったような事故が起こる可能性は皆無ではないはずです。

 認知症対策に、明確な答えはありません。それぞれの自治体がそれぞれの地域にあった政策を行っています。渋谷区では、IOTを活用した、高齢者行方不明対応事業を行っていますが、そこに、地域の方をさらに巻き込む、認知症行方不明者発見アプリの導入を検討、また、GPSによる見守りサービス、認知症事故に対しての保険制度の導入など、多方面からの支援体制をとるべきではないかと考えますが、区長の見解をお伺いします。


(3)不妊治療費の助成について

 現在、不妊治療に対しては、渋谷区として助成制度は存在せず、東京の特定不妊治療助成事業にまかせているというのが現状です。国の特定不妊治療の助成件数は、2016年度で約14万件あり、2008年度と比べ2倍になっています。

 不妊治療は家計への負担が大きく、二の足をふむ家庭があるのも現状です。体外で受精させた胚を子宮に戻す「体外受精」は一回平均30万円、精子をガラス針で卵子に入れる「顕微授精」は一回平均40万かかります。いずれも公的医療保険の対象外となる自由診療で、全額自己負担となってしまいます。回数をかさね、数百万円を投じる方も少なくはない現状があります。東京23区の半数近くの自治体が東京都の特定不妊治療の助成金に対して上乗せ事業を行っています。

 この東京都の特定不妊治療ですが、体外受精と顕微授精のみが対象となっています。また、特定不妊治療に至る過程の一環として行われる男性不妊治療にも一定の助成制度が設けられています。不妊治療は、特定不妊治療に至るまでも大きな時間とコストがかかります。不妊治療の流れは、まず初期の様々な検査から始まり、血液検査によるホルモン値により排卵日を予測するタイミング法、人工授精、それでも妊娠に至らなかった時に初めて体外受精や顕微授精にステップアップすることとなります。女性は不妊治療に入る前に、感染症検査やホルモン値などの血液検査に加え、甲状腺の検査、卵巣年齢を見る検査など、多くの基本検査が必要です。すべて保険適用されず、総額で大体7~8万円という金額がかかってしまいます。特定不妊治療に至るまでの基本検査費用が大きな負担になることから、治療自体を諦めている方がいる現状もあります。また、東京都が定めている所得制限も、世帯収入となっており、助成金がもらいにくい1つの要因となっています。

 現在、渋谷区では、東京都の特定不妊治療に対する助成金をもらっている方の数を把握していますでしょうか。男性・女性ともに初期の検査費用に対しての助成制度、さらには、東京都の助成制度への上乗せ事業を行うのは、いかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(4)精子・卵子凍結保存への助成について

 がん患者の出産支援として、精子・卵子凍結保存への助成を提案します。若い世代のがん患者の妊娠・出産を支援するもので、がん患者の方が、抗がん剤や放射線治療の影響で、生殖機能が低下し、妊娠・出産が難しくなる場合があり、不妊のリスクが高くなる前に精子や卵子を凍結保存するものです。国立がん研究センターの調査によると、がん治療前に精子や卵子を凍結保存するなどの方法があることを知っている人は4割程度にとどまっているという調査があり、不妊のリスクが高くなることを知らず治療が進むケースが多いといいます。また、多くの費用がかかります。採取や凍結をするのに精子は2万~7万円、卵子は15万~45万円かかり、さらに保管する費用が精子では年間1万~6万円、卵子は5万円ほどです。この助成制度を導入することにより、がん患者の方の人生の選択肢を増やすことにつながると考えますがいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(5)新生児の難聴検査の助成について

 新生児聴覚スクリーニング検査は、産科医院や診療所でおおむね生後3日以内の赤ちゃんに対し行われています。検査方法は、一般的に耳に入れたイヤホンから小さい音を聞かせ、脳幹からの電気反応を調べるABR(自動聴性脳幹反応)か、音に反応して内耳から返ってくる反響音を測定するOAE(耳音響放射)のどちらかで検査が行われています。現在、検査は、母親が妊娠中に風疹と診断され、難聴を伴う恐れがある新生児を除いて、保険が適用されず、自由診療となっています。費用はより精度の高いABR(自動聴性脳幹反応)が5,000円でOAE(耳音響放射)が3,000円です。昨年末、厚生労働省が公費助成を促す通知を出したこともあり、4月より東京都では、3000円の助成が始まりました。

 しかし、区として独自に、制度の高いABR(自動聴性脳幹反応)が受けられよう、公費助成の上乗せを検討すべきではないでしょうか。全国的にも、全額助成をしている自治体もあります。また、上乗せに合わせ、検査で異常が見つかった場合は、医療機関と情報共有しながら療育につなげていけるシステムの導入を提案します。この検査、システムの導入により新生児1000人当たりに1、2人とされている先天性難聴を早期発見し、早期の療育を行うことによって言葉の発達が促され、社会参加を容易なものとしてほしいと考えますが、区長の見解をお伺いします。


(6)免許証返納に伴う助成について

 2017年の75歳以上の運転手による死亡事故の、全年齢に占める割合は12.9%で、10年間で5%近く増加しています。75歳以上の免許保有率は2017年で540万人、自主返納は進んでいますが、それ以上のペースで75歳以上の保有率は増加しています。

 昨今、高齢ドライバーによる歩行者を巻き込んだ、痛ましい交通事故が多発している現状から、高齢者の免許返納を促すとともに、生活の中で、どうしても車に乗らなくてはない高齢者がいる現状も考え、ASV(先進安全自動車)の購入に際して、補助金を出すのはいかがでしょうか。車両の条件は、①被害軽減ブレーキ②ペダル踏み間違い時速度抑制装置など、「サポカ―Sワイド」と呼ばれる4つの安全装置を備えている車のことです。

 また、免許証を返納し、運転経歴証明書を発行する際には、1100円の手数料が発生します。運転経歴証明書は、運転免許証と同様に身分証明書として用いることができます。もちろん渋谷区でも、公的な証明書として活用することができます。また、運転経歴証明書を提示することにより、高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店や美術館などで、様々な特典を受けることができます。この免許返納にともなう運転経歴証明書発行に、補助金を出すことはいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。




4 防災政策について

(1)避難所の備蓄品について

 現在、災害に備え様々なものが備蓄されています。今年度も、使用期限や消費期限切れのものを入れ替えるなどで、新たな備蓄品を購入する予定がありますが、この入れ替えに伴い、今現在備蓄庫に入っているもの処理は、どのようにするのか質問します。一部のものは、地域の防災訓練等で配っていたり、粉ミルクに関しては保育園へ寄付したりしているとお聞きしましたが、その備蓄品の提供に関する規定、マニュアルはありますでしょうか。食品ロスの深刻さが大きく世界的にも言われる時代で、今国会でも食品ロスの減少目標を定めた法案も可決されています。その観点からも消費期限が切れてしまって、破棄することがないよう徹底をしていただきたいと思いますがいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


(2)液体ミルクの備蓄について

 備蓄品に新たに液体ミルクを加えることを提案します。ミルクを作るには、お湯ときれいな水が必要になります。災害時、それぞれの子どもたちのニーズに合わせお湯を沸かすということは、大変困難です。そこで昨年8月より国内で販売が解禁された、液体ミルクを活用するのはいかがでしょうか。国でも、2019年度に改定された「防災に関する指針」で、災害時に必要な物資の位置づけとして、自治体に備蓄を促しています。しかしながら、液体ミルクにも難点はあります。それは、消費期限が半年程度ということです。現在、備蓄している粉ミルクは、1年程度の消費期限があります。以前、同じく液体ミルクを備蓄品に加える提案がありましたが、備蓄庫を半年に一回開け、備蓄品の交換は難しいとのことでした。そこで、備蓄先を避難所近くの保育園等にし、備蓄管理を任せるという形で、災害時に備えるというのはいかがでしょうか。粉ミルクも消費期限がきたら、保育園等に寄付をしているとことを踏まえ、液体ミルクも消費期限がきたものから、そのまま寄付をすれば、無駄になることなく備蓄が可能となります。大阪府箕面市(みのお)では125ml入りの液体ミルクを600個、市内4か所の公立保育所に分けて備蓄を行っています。消費期限が近づいたものは、日常の保育で使い、減った分を買い足していく「ローリングストック」の手法で備蓄を行っています。これらのことに対して、区長の見解をお伺いします。


(3)安全・安心メールの多言語化について

 現在、運用されている渋谷区安全・安心メールは、日本語のみの対応となっています。毎日のように、悪天候のお知らせや、不審者上のお知らせ、詐欺の電話があったお知らせなど、渋谷区の様々な情報が入ってきます。そのメールを見ることにより、不審者に対する警戒心を強めるなど、日々の防犯にもつながってきます。新たに導入された渋谷区防災ポータルサイトは多言語に対応している観点からも、日々の防犯につながる渋谷区安全・安心メールも多言語化すべきと考えますがいかがでしょうか。区長の見解をお伺いします。


5 教育政策について

(1)スクールロイヤー制度の導入

 スクールロイヤー制度とは、弁護士が学校側の代理人ではなく、第三者的な立場で子どもや保護者の事情を検討して、学校側に助言をする制度です。教育委員に弁護士の方も入るこのタイミングで、この制度を導入するのはいかがでしょうか。国でも、スクールロイヤーの拡充に向けて、日弁連や各地の弁護士会と連携する考えを示しました。その背景の一つには、いじめ防止対策推進法ができたのに、学校や教育委員会の不適切な対応がなくなっていないところにあります。スクールロイヤー制度は、当初、学校現場でのいじめ防止を目的に、弁護士に授業を行ってもらうなどして、相手に手を出せば傷害罪に問われたり、いじめで精神的な苦痛を与えれば損害賠償を求められたりするということを想定していました。その後、教員の働き方をめぐる負担軽減の議論で、スクールロイヤーに求められる役割も変化しており、保護者からの過度な要求や苦情への対応も期待されているのが今のスクールロイヤー制度の運用実態です。千葉県野田市で起こった小学4年生の虐待事件では、虐待をしていた父親が、学校や市の教育委員会に名誉棄損で訴えると訴訟をちらつかせ、その威圧的な態度に学校長は、情報開示をする旨の念書にハンコを押してしまいました。また、「お父さんに暴力を受けている」と書かれたいじめに関するアンケート用紙の写しを、市の教育委員会は渡してしまいました。スクールロイヤー制度の導入により、弁護士に相談することによって、法律に詳しくない教員が威圧的な言動で迫られ、対応に苦慮し、間違った対応をしてしまうことを防ぐことができます。その他には、子供の保護者からいじめられているとの訴えがあった場合、いじめなのか、遊びの延長なのか、教員ではなかなか判断しかね、解決策が見いだせません。そんな時、スクールロイヤー制度を活用することで、弁護士が客観的な立場から事例の解決に導きます。

 東京都港区では、2007年度にスクールロイヤー制度を導入しています。学校長や教員は直接、電話で弁護士に相談でき、司法の観点を踏まえて助言を受けることができます。当事者同士の話し合いに同席を求めることも可能です。学校から弁護士に寄せられた相談は、年間40件弱で、内容はいじめ問題や近隣家庭からの苦情、保護者の理不尽な要求などでした。学校側が判断に迷った際に、駆け込めるところがあるということは、教員の心理的負担の軽減にもつながっていると考えますが、区長、教育長の見解をお伺いします。


(2)制服のリサイクル事業

 現在の、渋谷区立小・中学校の標準服、夏服、冬服を合わせた値段ですが、小学校で一番高いもので、女子の制服で約5万円、中学校で約7万6千円です。大変高額なものとなっています。また、中学生の成長期には、1年時に買った制服が3年生になった時には、小さくなったしまって着られないということもおこってしまいます。だからといって3年で新たに制服を買いなおすことは、家庭に大変な負担です。そこで、制服のリユース、再利用を教育委員会として推し進めていくのはいかがでしょうか。東京都公立高等学校PTA連合会では、PTAが制服のリユースを始める際の参考になる「活動ガイド」を作って取り組みを進めています。福岡県古賀市の教育委員会では、市内の中学校や近郊の高校の生徒に呼びかけ、不用になった制服を集めています。約300点を市役所内で保管し、来庁した希望者に無料で譲渡しています。愛知県長久手市では、市が回収事業を行い、各中学校に呼びかけ、制服の譲渡会を年1回開いています。かつては上級生から不用になったおさがりを譲り受けることも多くありましたが、最近では、近所の付き合いなどが減り、その機会も減ってきている現状があります。せっかく使えるものが家の中で眠っているのは大変もったいなく、家庭に眠る資源を最大限に活用し、子どもを助け合って育てるネットワークの形成、さらには、物を大切にする意識の向上につなげていけるのでないかと考えます。

 現在、渋谷区の公立小中学校で、制服のリユースを行っている学校はどのくらいありますでしょうか。もし、行っていない学校があるのであれば、PTAの方々と協力し、制服のリユースを進めるのはいかがでしょうか。教育長の見解をお伺いします。


(3)放課後クラブ事業者へのAED指導

 先日の教育委員会の定例会の報告の中に、放課後児童クラブでの事故の報告がありました。その中で、骨折等を含む、救急車を要請する大きな事案もありました。放課後クラブ事業者に対しては、応急手当の指導は行っていますが、AEDの使用方法の訓練については、事業者にまかせており、区としては、指導を行っていないとのことでした。いつどんなことが起こるかわかりません。特に小学生は注意も散漫になり、大きなけがをすることもあります。現在渋谷区では、各小学校にAEDを配備しています。いざというとき、AEDはあるが、使い方がわからないでは救える命も救えません。そのことからも、放課後クラブ事業者にはAEDの使い方の講習を必ず受けてもらうようにするべきではないでしょうか。厚生労働所が作成している、放課後クラブ運営指針にも放課後クラブで事故等が発生した場合、速やかに適切な処置を行う必要がると明記してありますが、教育長の見解をお伺いします。


(4)教育委員会の傍聴規則

 現在の教育委員会の定例会では、傍聴者に対しては、資料の提供はなく、読み上げられている数字等をメモすることに留まっていおります。個人情報等が書かれている部分は隠していただき、持ち帰ることで支障が生じるなら、回収しても構わないと思いますが、傍聴者にも資料を提供することはできないのでしょうか。それも現状できないということであれば、渋谷区はICTの活用を積極的に進めておりますので、大きな画面に資料を映し出す等をすることも可能かと考えますが、いかがでしょうか。教育長の見解をお伺いします。


※区長・教育長答弁は後日掲載します。